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5月, 2018の投稿を表示しています

『働き方改革』は長年の政府の失政からの争点ずらしではないのか?

今日和。 巷間では『働き方改革』が話題になっております。 経済界をはじめとして政官界は、データを捏造してまでも『高度プロフェッショナル制度』を導入しようと必至です。 この「改革」推進の原動力は、長年うわさになってきた『日本の労働生産性効率の低さ』についての危機感があるようです。 ですが、これ、本当でしょうか? 某氏が、此の件について興味深いツイートもしていました。 素人ながら旧ブログにつづいて、また『世界銀行』の統計データをもとに分析してみました。わたしなりに興味深い知見に辿り着いたので、此処に公開して、みなさまの御意見を受け付けたいと思います。 https://datacatalog.worldbank.org/dataset/world-development-indicators いわゆる『労働生産性効率』とは「国民一人当たりの国内総生産(GDP per capita)」のことです。ここで、GDP per capita を扱うにあたって、ふたつの「換算法」があります。 自国通貨建て(該当年度基準) ドル建て(該当年度基準) まず、この 2 種について比較してみましょう。 対象は G7 加盟国 + BRICS の計 13 ヵ国です。 グラフ 1: GDP per capita (current Local Currency Unit) グラフ 2: GDP per capita (current US$) 当然といえば当然ですが、「自国通貨建て」と「ドル建て」で、これだけ見え方が異なります。日本経済はある程度内需でまわるところまで来ていたと聞きます。しかし、経団連を構成するような大企業に有利なようにふたたび輸出貿易依存度を高めていってる、ということなので、今後は(参考資料として「自国通貨建て」は併記するものの)ドル建てを基準にして分析を進めていきます。 さて、前掲のグラフをもうすこし詳しく見ていきましょう。 グラフ 1 から、日本経済では 1991 年頃に端を発する『バブル崩壊』から「労働生産性」が停滞していることが分かります。このグラフ(真紅の折れ線)に見られるような「停滞」から、さまざまなな警鐘が鳴らされ、にもかかわらず『失われた 20 年』があるのだと、多くの人々に認識されてる

瀧本哲史ゼミ 五月祭 講演会(2018) 聴講レポート

瀧本哲史ゼミ 五月祭 講演会(2018) 聴講レポート 【注:】此の記事は旧ブログからの転載です。 みなさま、たいへん御無沙汰しております。 いろいろと私事に多忙となっておりました。 ようやくひと段落、といったところです。 きょうは『現役東大生 VS 東大OB最年少副市長』と銘打たれた講演会を聴講してきました。 この機会に触発されて、いろいろ思うところを多少記しておきます。 本日の『プレゼン合戦』を貫くテーマは EBPM (Evidence-based Policy Making)です。 これまで属人的なエピソードによって左右されてきた政策決定に於いて、きちんと統計的エヴィデンスに基づいて「要衝を攻略するように効果的に施策を実施する」ための手法です。 ここで御存知の方は御存知の EBM (Evidence-based Medicine)、つまり『根拠に基づく医療』が先駆する形でありますが、英語版 Wiki を見ると分かるように『根拠に基づく政策』は、EBM の公共政策分野全般への拡張的応用概念と見られています。 “Conceptually the term has been seen as an extension of the Scientific method or evidence-based medicine to all areas of public policy.” https://en.wikipedia.org/wiki/Evidence-based_policy ここでは RCT (Randomized Controlled Trial:ランダム化比較試験)という医療系・心理学系などではお馴染みの “評価のバイアスを避け、客観的に治療効果を評価することを目的とした研究試験の方法” が重要となっています。 https://ja.wikipedia.org/wiki/ランダム化比較試験 本日の講演ではまず、毛塚 幹人 つくば市副市長からの事例報告のかたちで、RPA (Robotic Process Automation)の御紹介がありました。役所にかぎった話ではありませんが、バックオフィス系業務において、定型処理であるにもかかわらず多くの労力を浪費するような業務というものはあるものです。

あらたなるスタート

データ・サイエンティストは 可視化の夢を見るか? Does Data Scientist Dream of Visualization? はじめまして。 大蘇 蓮風(TAISO, Renpoo)と申します。 某所で続けてきたブログを、ゆえあって引っ越してきました。 大学で情報科学を専攻し、社会に出てからは 3DCG designer、SE+PG、調理師見習として働いてきました。また近年は某ラボの手伝いとして、音楽・音響の背景にある数理の解析プログラムや実験シミュレーションを手掛けてきました。 もう、不惑を過ぎていくらか経ちます。 このブログ(転居元)を始めたきっかけは、ふと母校を訪ねたからです。 そこで恩師である数学科教授に相談すると、「きみは君の長所を活かすかたちの仕事をした方が伸びるし、社会的ニーズに合っているのではないか」と諭されました。それが Data Science の分野です。実際、初歩的な案件なら数件関わったことがあります。そして、いまのラボでもやはり『音の世界の電子顕微鏡』のような解析プログラムを指導教授の下で書き、一定の成果を上げました。 どうやら私にはデータを分析して可視化するスキルが多少あるようです。 そこで恩師の助言に奮起して、いちからデータ・サイエンスを勉強して、実際の仕事に役立てていきたいと当ブログを始めます。でも但し書きがあって「基本的に洋書や MOOCs を頼りに」勉強していきます。このブログで記す言語も日本語・英語織り交ぜて、となるかに思います。 もし宜しかったら今後ともご購読ください。 以上、取りいそぎ。