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地元コミュニティーのために、ちょっとだけできることを

今晩和。
先日のことですが、ひさしぶりに Code for Japan がらみの地元会合に参加してきました。
参加者のみなさんと雑談しながら手を動かしてました。特にリーダーとの会話はいろいろと感じさせるものが強く、参考になります。

いま流行りの RPA などについても裏事情を教えてもらいました。
成る程、日本らしい、というかなんというか……困っちゃいますねえ。
ERP ブームのときも一緒なんですよ。日本では、現場の現状にあわせて IT ツールをカスタマイズすることを望みますが、バックオフィス系業務はむしろ ERP システムとか国際標準のツールにあわせるかたちで変革しないと、業務標準化にともなう効率化メリットの多大なる恩恵に浴すことができない。
わたしが関わっている某組織の内情も悲惨なものです。いちおう、上層部には具申したりはしていますが、動きが遅くて年単位の delay がかかってます。
変わるべきは組織のほうなのに。


今般の日本では『初等教育からプログラミングを』なんて逆行するような政策が俎上に載っていますが、あれ、どうなんでしょうね?
Scratch とかでパズルを組むようなクセを付けたところで、そのパズルがどんな意味を持っているか、あるいは、どんな目的をクリアーするために存在するか、どんな問題を解決しうるか、そういった基本的思考能力をどうやって育成できるというのでしょう?
やっぱり読み書きそろばんからしっかりとやる、というのが基本では。
ビル・ゲイツのような IT 長者たちの子弟も、ちいさい頃は電子端末に触れないようにされているそうではないですか。そりゃそうですよ。


クリエイティヴィティーというものはオリジンに宿るのです。


まあ、そんな雑談をしつつ、積み残しになっていた『公共アプリ』に着手することを決めました。とはいってもローカリゼーションだけで済むかも知れません。

地元コミュニティーのために、ちょっとだけできることを。

それだけの話です。




補足:
いわゆる『プログラミング教育』は他の科目、たとえば算数や音楽の授業内容と、アルゴリズム的な手続き思考を組み合わせる、ということだと指摘を受けました。成る程、それならそれでまだマシです。

ただ、現場の先生たちがいちばんついていけないのではないでしょうか?
危惧します。

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