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過ちては則ち改むるに憚ること勿れ

今晩和。

実は、こどもプログラミング教室に関わりはじめました。
そこで Scratch 言語についての見解を改めねば、と思ったのです。
実際に Scratch に触って、そのブロック構造を組み合わせたプログラミングを体験してみると、多角形や角丸長方形などを使い分けたシンボリックなブロック群が、そのまま処理構造の可能性を暗示していて、かなりオモシロくプログラミングを学習できるのです。

それと、ある程度の範囲でコーディングできるだけのブロックは整備されているので、モンテカルロ法のシミュレーションや、フラクタル図形の描画など、それなりにテクニカルなことはできてしまうのです。もちろん、ちいさい子供たちの多くは、思いおもいにゲームや便利ツールを作るのですがね。

システム開発はある程度、処理系依存の部分が大きい、とはいまだに感じてますが、それでも Scratch は非常にオモシロい学習用プログラミング言語で、その可能性はかなり広い範囲に及んでいる、と考えを変えました。

それにしても、こどもの面倒を見るって興味深いことですね。

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